TITLE

Synapse

  • Typeリアルタイムレンダリング
  • 音声
  • CONCEPT
    脳はわずか1500gの中に860億個の神経細胞を持っており、行動から感情まですべてを司る。その構造は宇宙と酷似していると言われている。
    人は誰でも脳という宇宙を持っているのだ。

    そんな脳だが、実は赤ちゃんと大人では脳細胞の数は変わらないという。
    しかし脳で情報処理を行うニューロン同士がつながっておらず、シナプスという接続点を作っていくことで成長していく。
    そしてシナプスを増やすために必要なのが、五感の刺激である。五感から受けた刺激がニューロンに送られ、それを別のニューロンに送るときにシナプスが生まれ、発達していくのだ。

    五感の刺激によって作られた脳という内なる宇宙を、五感の刺激たっぷりに表現したいと思った。
    表現するのはまさに、シナプスが生まれニューロンがつながっていく様子だ。

    制作にあたり感じたことがある。脳も宇宙もそうだが、あまりにも壮大すぎるものに対して、人は理解が追いつかない。
    そこで脳というものを認識しながら作品を鑑賞できるような仕組みを考えた。
    それが、「脳波」を作品に取り入れるというものだ。脳波デバイスによって取り込まれた値によって、ビジュアルが変化する。絶えず変化する作品を見て、現在進行形で働く自分の脳を意識せずにはいられないだろう。

    普段は意識していない、自分のたった一部分である脳が、目の前の大型ビジョンへ影響を及ぼしている体験は、鑑賞者の五感を刺激するだろう。

    作品を構成するヴィジュアル、オーディオ。すべてが刺激となり、誰かのシナプスを生むことを期待する。
  • 制作環境
    TouchDesigner/Muse(脳波デバイス)
  • 応募者
    プロフィール
    • Satoshi Shimura

      メディアアーティスト。 センシングやデバイス連携、映像制作により、五感を刺激する表現の制作を行っている。
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