TITLE

MetaRefraction

  • Typeリアルタイムレンダリング
  • CONCEPT
    8K 大型ディスプレイ (pixel pitch=1mm程度、解像度7680x4320程度 *sony  Crystal LED 同等品)に映す映像体験作品である。
    dot by dot で文字が背景として全体に映し出されている。その背景の上を、浮遊する水晶玉のようなマテリアルのメタボールが浮遊している。
    一見すると背景は白黒のランダムな意味のないパターンとして認識されるが、メタボールによって背景が拡大されると、それが文字だと認識され、ランダムな文字列の中に単語が発見される。
    ディスプレイに近づいて見ると、背景が dot by dot で光る文字であったことにハッとし、ディスプレイに映ったイメージの世界から一気に映像再生装置に意識が移る。
    8Kの高解像度のディスプレイによるリアリティのあるメタボールのマテリアル表現と、現実では起こらないメタボールの動きとの差異への驚きと共に、実際その映像の内部では、ピクセルで表現されていることを経験として体験する。
    映像再生装置の技術発展は著しく、その内部機能はブラックボックス化されている。ピクセルで表現されるスクリーンも例外ではなく、その解像度は格段に上がっている。もはやスクリーン上のピクセルは意識されることはなく、人々はスクリーンに映し出された映像をイメージとして容易に認識している。
    今回の作品では、8Kの高解像度の映像表現として、イメージとしての映像のみではなく、メディアとしての映像再生装置、特にピクセルで表現されるこのデジタル映像再生装置、ということに焦点を当てた体験作品である。
  • 制作環境
    os:windows 10
    総合開発環境:visual studio 2017
    ソフトウェアフレームワーク:openframeworks 
  • Organization
    v0id
  • 応募者
    プロフィール
    • 岡本空己

      1987年生まれ。デザイナー。
      建築設計事務所 noiz architects を経てv0idとして活動開始。
      建築/空間を軸にインテリアデザイン、ファッションデザイン、映像制作等領域を横断した活動をしている。
      2017-2018東京藝術大学 非常勤講師
    • 齋藤 健司

      1985年生まれ。プログラマー。
      大手広告代理店でのプログラマーを得てフリーで活動後、v0idとして活動開始。
      リアルタイム3D、アプリ開発、画像解析、ドローン制御、機械学習等幅広いプログラミング制作をしている。
  • 講評

    8Kの解像度を使って、一見では視認できない程微細な、しかし確実に描写された文字を並べるというビジュアルがユニーク。高度なテクノロジーを使用しながらも、古の石板と同じ原理。
    その結果、観客はモニターに近付いて、文字を確かめるという風に行為を促す形になり、インスタレーションとしての面白さにつながっています。