"わたしたちが満天の星に安らぎを覚えるのは、太古の昔から夜空を見上げて生活してきたわたしたちの祖先の記憶が受け継がれているからではないでしょうか。


ガラス窓に着いた細かな雨粒や水滴のつくり出す光の集まり・・・
星空とは比べるべくもない小さな世界ですが、これもまた、わたしたちの心を癒してくれます。


水滴の撮影を始めたのは、もう10年以上もまえのことになります。
その頃、よく音楽仲間とお互いにCDを持ち寄り、車で人気（ひとけ）の無い夜の釣り公園の駐車場車へ行き、大音量で音楽を聴いたりしていました。
・・・その日は小雨が降っていて、ちょうどイクエ・モリの作品を聴いているときでした。その抽象的で不思議な音楽のためでしょうか、目の焦点がフロントガラスに着いた雨粒の中の怪しい光に合ってしまいました。
その光は、光源が移動する度、また、風で雨の雫が揺れるたびに予想も着かない不思議な形に変化し続けていました。
それ以来わたしは、その “現象” にすっかりとり憑かれてしまい、
それを “Water Drops Universe” Project と名付け、撮影を続けてきました。

カメラ：SIGMA fp、レンズ：SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO、
レコーダー：VideoAssist 12G HDR、ソフト：DaVinci Resolve 17 ほか