TITLE

CharActor

  • TypeCG
  • CONCEPT
    8K映像はものの数秒で、世界中に存在する人の数よりも
    遥かに多くの点を画面に描いていく。そんな時代に、
    映像にも人のような個性を持たせることは可能だろうか。

    CharActorは、シェーダープログラムを遺伝子に見立て、
    進化計算によって数式自体を変化させることで、アニメーションを生成する映像作品である。

    映像生成に使用されるシェーダーと呼ばれるプログラムは、
    CGやVJ、LiveCodingの手法として、広く人の手によって扱われて来た言語である。

    本作品では、作品自体がシェーダープログラムを記述する仕組みを持つことによって、グリッド状に大量の映像が描かれる。
    各映像の数式は遺伝的アルゴリズムによって制御され、ランダムに少しずつ異なる数式が生成される。
    アニメーションは、それぞれ個性を持つが、意図して生成されたものではなく、ランダムもしくは淘汰された結果に過ぎない。

    人間社会を超えて、あらゆるものがコンピュータ化された未来での、情報量だけに支配された自然とは何か、美しさとは何か、を問うと共に、数式を遺伝子にもつ人工生命のように動く映像を、種の多様性そのものを映像美として見ることを試みた。
  • 制作環境
    開発環境 
    macOS, Python + OpenGL 
  • 応募者
    プロフィール
    • 水落 大

      映像 | メディアアーティスト
      Masaru Mizuochi

      メディアアーティスト。カメラの映像技術開発を行うと共に、機械を描くことで人を描くをテーマに、映像演出や舞台活動を行う。

      作曲家 | サウンドアーティスト
      Eiji John Mitsuta
  • 講評

    フラグメント・シェーダーによる微細なグラデーションや繊細な曲線は、8Kの高解像の映像によって初めて可能となりました。
    本作品は、さらにそれぞれのフラグメントシェーダーが人工生命により全てが独立したキャラクターとして進化していきます。膨大なデータそのものを直に浴びているような強烈な体験でした。
    今回は3分のフォーマットにあわせたものでしたが、より長時間のスパンでずっと眺めていたいと感じました。